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関西看護医療大学

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病院以外でも活躍できる看護師 さまざまな場所で、その能力が求められている。

看護師の働く場所は、病院だけではない。地域密着型の診療所や老人介護施設、訪問看護など、さまざまな場所で、看護の専門知識・判断力・技術が必要とされている。ここでは、さまざまなフィールドにおける看護師の働き方をご紹介。

地域密着型の施設において、看護師だからできること

近年、国の政策として入院期間を短くし、施設や自宅での療養を勧めていることから、地域の在宅施設や特別養護老人ホーム、療養型の病床などに医療処置の必要な方が増えている。そこで、そうした地域密着型の施設に、専門的な看護の判断力・技術がある人を輩出していく必要がある。
看護師をめざしている人の中には、ドラマなどのイメージから急性期病院や救急の現場などに憧れている人が少なくないだろう。しかし、地域の施設にも、ガンや脳卒中の方たちはいるのだ。少しでもその方たちの持っている健康能力・治癒力が上がるようにするためには、介護士だけではなく、医療の専門知識を持ち、医師と話ができる看護師が必要とされるのだ。
例えば、患者さんの自宅に訪問して「床ずれ」ができているのを発見したとき、看護師がいれば、床ずれの状態を撮影してメールで医師に送り、必要に応じて処置を始めるといった迅速な対応も可能となる。こうした地域医療の現場では、看護師一人で対応することも多いため、真の力量を問われる現場である。

施設別にみる看護師の就業者数

看護師の多くは病院や診療所で働いているが、平成8年からの10年間で、老人保健施設や訪問看護ステーションで働く看護師も約2~3倍に増えている。また、介護老人福祉施設や居宅サービスなど新たなフィールドも増えており、看護師の活躍する場は増えていくと考えられる。

訪問看護ステーション就業者数は7,921人(平成8年)から27,266人(約3倍)(平成17年)へ

年次別・就業場所別、就業者数

出典:『平成18年度 看護統計資料集』日本看護協会出版会編集 厚生労働省医政局看護課調べ

病院で働く看護師の仕事

病院で働く看護師の仕事

病院とは、20床以上の入院施設を持った医療機関のこと。病院には、地域医療の向上を担う地域医療支援病院や、総合病院、高度先端医療行為を行える特定機能病院など、さまざまな種類がある。中でも特定機能病院では、看護師にも最先端の医療知識が求められるため、専門看護師や認定看護師が数多く活躍している。
外来における看護師の主な仕事は、治療介助や検査介助といった診療の補助と、患者さんが家庭や職場でどのようなことに注意して療養生活をおくれば良いのか、分かりやすく話し、指導する生活指導が挙げられる。
病棟の場合は、3交替制または2交替制で交替しながら、24時間体制で患者さんを看ることになる。血圧や体温測定、薬の配布などの毎日必要な処置や検査はもちろん、食事介助や体位変換、身体保清の介助といった患者さんの日常生活の援助も行う。
各病棟には、医師や看護師をはじめとして、リハビリなどの医療専門職、スタッフたちが働いている。チーム医療に携わるメンバーとの意思疎通を図り、看護が支障なく行われるように気を配ることも、看護師の大切な仕事だ。

診療所で働く看護師の仕事

診療所とは、入院施設を持たない、あるいは病床数が19床以下の施設。その役割は、主に地域住民を対象として、「かかりつけ医」として地域に根ざした診療を行うことだ。最近は訪問医療を行う診療所も増えており、その役割は、今後ますます大きくなるとされている。
また、離島や過疎地では近隣に病院がない場合もあり、診療科に関係なく診察を行っているところも多い。入院設備のある診療所には夜勤もあり、夜間診療を行っている診療所もある。
看護師が少人数のところが多いため、診療の介助をしながら採血や点滴の準備と実施、検査の準備などを短時間で的確に行わなければならない。どんな状態の患者さんが来院するか予測がつかないことが多いため、時には重篤な状態の方の緊急対応をしなければならないこともある。待合室で待たれている患者さんの様子を観察しながら、迅速な処置が必要と判断した場合は、医師に情報を与えて診察を早くしてもらうなど、看護師の判断が重要になる。さらに、地域性を踏まえた会話をするなど、高度なコミュニケーション能力も要求される。

老人介護施設で働く看護師

老人介護施設で働く看護師高齢社会を迎え、老人介護施設は看護師が活躍する場所として定着してきた。デイサービス(通所介護)や有料老人ホーム、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、ショートステイ、そして、それらの機能をまとめて提供可能な小規模多機能型施設など、さまざまな施設がある。
老人介護施設における看護師の仕事は、入所者の健康チェックや生活支援が中心。最近では、入所者の要介護状態の重度化や医療依存度も高まっているため、そこで働く看護師の役割は大きくなっている。
入所者一人ひとりの体質や慢性疾患などを把握することが大切で、健康管理に対する計画を立てたり、夜勤をする施設も増えている。患者さん一人ひとりと時間をかけて関われるということは、施設で働く魅力の一つと言える。

訪問看護ステーションで働く看護師

訪問看護ステーションで働く看護師は、自宅で療養している患者さんを訪問し、かかりつけ医と連携を図りながら、血圧や体温、脈拍測定などの状態観察、清拭、床ずれ予防や手当、入浴や排泄の介助、医療器具の管理、リハビリの指導、日常生活のアドバイスなどのサービスを提供する。患者さんや家族の心の状態に気を配り、家族の看護疲れを癒すことも大切な役目となっているほか、何気ない会話から患者さんのニーズを読み取り、リハビリの方法や生活の仕方に工夫を重ね、より良い自立支援や療養生活を考えていく姿勢も大切だ。
訪問看護師には、正確な観察力、看護知識、技術とともに、一人ひとりの状態や生活に合ったサポート方法を考えていく創造性、本人と家族、医師などそこに関わる人々と円滑な人間関係を育んでいける人間性など、トータルな能力が要求される。

その他のフィールド

これまで挙げてきた職場以外にも、看護師が活躍するフィールドは拡がっている。例えば企業内の健康管理室では、保健師や看護師などが社員の健康相談にのったり、健康づくりに関する仕事を受け持つ。
また厚生労働省は、2008年度から5年間で全国の私立認可保育園すべてに看護師を配置する方針を決定。公立保育園についても配置を促していく。アレルギーや障害のある子どものケアには高い専門的知識が求められるが、看護師の新たな就職先として保育園も定着するだろう。
このほか、修学旅行や旅行会社が企画するツアーに看護師が同行するケースが増えている。参加者の旅行中の健康管理をはじめ、突発的な病気やケガに対応するのが仕事だ。また、大規模なイベントには医療スタッフの配置が義務づけられており、看護師のニーズは継続的に発生すると考えられる。

行政で働く保健師の仕事

行政で働く保健師の仕事保健所は、地域住民の疾病予防、健康促進、環境衛生などの公衆衛生活動を行う公的機関の一つ。主な業務は、がんや生活習慣病など集団検診、妊婦や乳児に対する検診や指導などの母子保健、予防接種、健康指導、ノイローゼ・精神疾患・知的障害などの相談や指導といった精神保健、環境衛生、食品管理や栄養指導などの食品衛生、歯科衛生など、多岐にわたっている。
市町村で働く保健師は、住民の一番近くに存在して、身近な相談・助言・指導サービスを行う。さまざまな年齢や健康状態の方を対象としており、家庭環境や周囲の状況を把握し、一人ひとりの状態・環境に合った対応をしなければならない。豊富で幅広い知識や経験が必要であるとともに、高度なコミュニケーション能力が必要な仕事だ。
病気にならない身体づくりなど病気の予防が重要視されている今、行政における保健師の役割は、ますます大きくなっている。

保健師が担う役割の変遷

保健師は、乳幼児から高齢者まですべての地域住民を対象として、健康的な生活を送れるように指導することが主な仕事だが、介護保険制度の施行後は、高齢者の介護予防という役割の中心になっている。さらに、看護師と共に地域におけるケアマネージャーとして、保険の適用や介護判定など、業務の内容も大幅に増えている。介護保険で適用外の要介護をどうするか、経済的に余裕がないときにはどうするかといった問題にも適切に対処することが求められる。
さらに、メタボリックシンドロームの予防・改善を目的として2008年度から実施されている特定検診・特定保健指導も保健師の役割となり、活躍の場はますます拡がっている。
2007年4月以降は、保健師になるためには保健師国家試験とともに看護師国家試験にも合格しなければならなくなった。看護師と保健師の養成課程を設けている看護大学などでは、卒業時に保健師国家試験受験資格・看護師国家試験受験資格が与えられる。

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